2014年08月01日

真夏の岩魚

DSC05889.JPG


梅雨明けしてから東京は文字通り焼けるように暑い。
でも、水温10度のウェットウェーディングは別世界。

清冽な流れを見ながら、不規則に岩が点在する川岸を歩く。
休み無しで夢中で釣っていたら、もう3時間が経過してた。
ポイントごとにあった魚の反応がしばらく途絶え、自分でも
集中力が途切れているのがわかる。
こんな時は、知らず知らずキャストや遡行が雑になって、
不用意に魚を散らしてしまうものだ。

DSC05898.JPG
ポイントを飛ばそうと、岩を乗り越えたら、大岩に囲まれた
一見水たまりのようなプールが眼前にあった。

刹那、反射的に足が止まり、よろけそうになる。
茶色い岩魚がぽっかり浮いてこちらを見ていたからだ。
しまった、と思いながら、静かに後ずさりして、座り込む。
どうか僕の顔を忘れてくれますように。

真夏の、しかも止水に浮いている魚など、やる気が無いに決まってる。
そう思いながら様子を見ていると、予想外に大きく、
黒い魚体が大きなヒレを動かしてゆっくりとプールを横切っていった。
さっき目を合わせてしまったことを悔やんでも遅い。

フィッシュウィンドウに入らないように注意しながら、
魚が見えなくなったプールに、諦め半分でフライをキャスト。

数度キャストして、フライをピックアップしようとしたとき・・
いなくなったはずの岩魚が、いつの間にかフライのすぐ横にいるのに気づいた。
ピックアップ態勢に入っていた右腕を必死で制止し、フライを漂わせる。

すーっと岩魚が浮いてきて、フライを静かにくわえたのが確かに見えた。
反射的に右手を跳ね上げると、ぐっと重い感触が伝わる。
大物の岩魚なら必ずそうするように、岩陰に潜り込もうとするのを
必死でいなし、寄せては突進される、を数度繰り返す。

とにかくティペットが切れないように、と祈りながらなんとかランディング。

DSC05893.JPG
長い撮影会の後に、身体測定させてもらったら、35cmあった。
それほどネイティブ種への執着は無いけれど、これだけ大きなヤマトイワナを
釣ってしまうと、平常心ではいらない。
しばらくの放心の後、今日はもう帰ってもいいかな。
そんな気分になった。

 ・・と、当分忘れられない釣行になりました。


以下は、帰ってもいいかなと思ったけど、やっぱりすぐには帰らなかった続きです。

DSC05910.JPG
岩盤の下流にやる気ありげな魚影を見つけ、フライをキャスト。
ドラグがかかったかなと思った時に上手にフライをくわえて
くれました。

DSC05900.JPG
この岩魚は32cm。

DSC05905.JPG
明るい色の魚体。
愛嬌のある顔をしてます。

DSC05916.JPG
もう少し遡行すると、流れよりも巻きでの反応が多くなりました。

DSC05915.JPG
ジャスト尺。
体高があっていい魚でした。

DSC05918.JPG
ヒーコラ歩いてやって来た甲斐がありました。

悪い日も多いけど、今日みたいな日もあるんだなあ。

DSC05875.JPG
朝イチで釣った泣尺。

今日はライズは殆ど無かったけど、肩から反応が多く、
活性も高かったようです。




posted by えふ at 23:44 | Comment(12) | TrackBack(0) | フライフィッシング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
えふさん、やりましたね。大和の尺3匹とはお見事ですね。
小生は先週土曜日に土佐いの町本川村奥の源流で泣き尺の岩魚を釣りました。
Posted by mtriver at 2014年08月02日 15:17
mtriverさん、ありがとうございます。
いの町といえば、昨日あたりからすごい雨みたいですね。
四国の岩魚は数が少ないから、泣き尺は貴重ですね。
Posted by えふ at 2014年08月02日 17:46
素晴らしい〜!!
これがあの日のヤマト35ですね。
緊迫のやりとりが伝わってきます。
天気もよかったみたいですし、もう最高!。


Posted by BLUE SWAN at 2014年08月03日 00:28
BLUE SWANさん
この日は天候が安定していて単独でも不安はありませんでした。
前日まで行くかどうか迷ったんですが、行って良かったです。
Posted by えふ at 2014年08月03日 18:12
こちらでは、お久しぶり?(笑)

どれもいいイワナですねぇ
東北無しでもOKでない?
行くのが面倒そうな所だけど、釣果がこんなんだと苦労が吹っ飛びますね!

『溜りに、尺クラスがなにしてんだろう・・・』
これ、夏場に見かけますが、それ釣っちゃうんだら、冷静に挑んだ結果ですね!
Posted by RYU at 2014年08月04日 07:53
かちょいいイワナ!
メモリアルですね!
帰ってもいいかな、と思って本当に帰る人、まずいないw
Posted by よっしぃ at 2014年08月04日 17:34
お見事です。
サイズももちろん素晴らしいけど、ヤマトというのが更に素晴らしいです。

このような素晴らしいイワナ、一生物の思い出になりますね。
Posted by A at 2014年08月04日 18:19
Ryuさん 久しぶり?
そういや、そうかもw
夏場にこんなの浮いてるの見るの初めてなんだけど。
冷静でも何でも無かったけど、釣れて良かったですよ。
Posted by えふ at 2014年08月04日 23:02
よっしぃ
ありがとう。
まあ、この状況で帰れないよね。
でも数分間は真剣に帰ろうかと思ったよ。
Posted by えふ at 2014年08月04日 23:03
Aさん、ごくたまにこんなのがあるから止められないですよ。
(止めようと思ってないけどw)
ヤマト岩魚って、神経質に岩陰に潜んで出てこないってイメージがありましたが、こういう時もあるんだと知りました。
Posted by えふ at 2014年08月04日 23:06
どもです。

良い釣りしてきましたね〜尺上が3本ですかぁ〜
たま〜にこんな日があるから期待してまた行っちゃうんですよね(笑)
エフさんが行った前週は大きいの見なかったなぁ・・・
あそこは曇りよりもピーカンの時の方が良い魚が動いてる感じがしますね。
Posted by いちのぶ at 2014年08月04日 23:31
いちのぶさん、
この日は朝からから虫が飛んでるのを見かけたので、何かいいかもな〜 と思ってました。
水温が低いから日がさして少し温まった時くらいが反応いいんでしょうね。
北東北も同じような傾向があります。
Posted by えふ at 2014年08月06日 22:52
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/403046561

この記事へのトラックバック